2016年4月9日土曜日

お前たち個性あるねぇ!!

こんにちは、心地よい春日和に、時々恵みの雨、農家にとってとっても良い春を迎えています。

今日は苗のお話です。
昨年、奈良で乾田苗代で米作りをされている木戸先生と出会い、今春、講習会に参加して、今までと種籾との向き合い方がガラッと変わった年となりました。

◇乾田苗代(畑苗代)とは◇
昔ながらの苗の育て方で、露地で潅水することなく畑に育つ作物と同じように苗を育てること。
育苗期間も約60日と長く大きな苗にする。
木戸先生の苗代
左:一般的な苗 右:乾田苗代の苗





乾田苗代(畑苗代)での育苗(苗を育てること)を始めたのをきっかけに

「稲のことをもっと知りたい」

「稲の本当の生命力をこの目で見てみたい!」


を考えるようになりました。

普通、苗づくりは30✖️60センチの箱に土を入れて、機械で種を蒔いてハウスで育苗します。芽を出すまでは稲にとって心地よい温度で徹底的な温度管理(機械を使って)をして、生産性を重視した育苗をするというのが、今日の一般的な育苗方法です。

種を蒔いて、芽を出す、たったそれだけのことで様々な機械を使います!


私は、その事にずっとモヤモヤしてました。稲にとってこれらの行程は本当に必要なのかと。
稲の本当の姿を見ずして、ただ「効率」で作業になっているような気がしまして・・

ワクワクもしないし、楽しくないんです!

そして何より自分自身、何も考えずにただ作業をこなしているだけだったのです。


乾田苗代の自然農法は、ほぼ全ての工程で普通栽培と違います。
苗代づくりでは、まず、スコップで土をあげ、畝(うね)をつくり、種をまくことができるように天候をみながら約二週間で5回鍬(くわ)を丁寧にいれました。
種まきは手で一粒一粒に種同士が込み合わないように調整しながら、丁寧に種を苗床に下しました。今までは、全自動の機械だったので、すべての工程が新鮮で、そして何より稲と(種)を身近に感じながら、願いを込めて種まきをしました。

「時間かかってもよいから、元気に芽をだしてくれよ」


ひえばた園の苗代(二回目中耕)




寒冷地なので種まき後は穴あきビニールで保温



種まきの様子 一粒づつ丁寧に・・



天皇陛下も乾田苗代で種まきされてます


種籾も通常だと厳密な温度管理のもと催芽(さいが)といって少し芽が出た状態で種を蒔きます。そうすることで、発芽の揃いが良くなります。

これを苗代では自然任せに発芽させます。

一粒一粒まいているので、種の個性にも気が付いてきます。
たとえば、大きさ、形、色・・・おなじみ見えて

「お前たち全然違うやんけ~~!!同じ品種でもちょっとづつ違う、兄弟姉妹みたいなもんやな!」



一粒一粒まくって簡単そうで難しいです。結構集中しないといけないので嫌でも種籾の細かいところまで見えてしまうんですね!!
色、形、大きさ、つやどれをとっても違うブラザー達

一粒一粒個性が違えば、発芽のタイミングも、少しくらい違っても良いじゃないですか◎

やっぱり米作り、楽しすぎます!!やべぇ興奮してきた。


4月3日 播種
4月9日現在まだ発芽してません。


2016年4月6日水曜日

「いいまちだ!」

ひえばた園 2016.4.3(晴れのち小雨)
乾田苗代に種まきをしよう!のイベントをしました!

今回は3ファミリーのご参加がありました。ありがとうございました。

棚田のイベント会場に着くなり、「走りたーい」と田んぼの中に駈け込む子どもたち。

ひとしきり走り終えた後、「観覧車も見える!・・・いいまちだ~!」と叫ぶ男の子。名言!

まわりの大人たちも「そうだね~!」と素直なコメントに納得しながら
会場へ。

長く続く田んぼ道をめいいっぱいの力で走り抜ける。

きれいな道端の草花を大好きなお母さんへプレゼントする。

全身を使っても表現しきれんばかりの子どもたちの喜び!




ちょっと米の苗について学ぶ時間。



 クワを持って、耕す。(力持ちやなぁ!)



お母さんと一緒に!
とにかく細かく土を砕く作業。
しんぼう強くないとできない・・・
みんな、思い農機具を持って一生懸命砕いてくれました。



ひとやすみも必要!気持ちよさそうなヒトコマ・・・


やっと、種をまくぜぃ~


均等にまくぜぃ~
これも慎重な作業。均等にしないと、強い良い苗にならないぜぃ~

「げんきなお米になりますように」って言いながら、一粒一粒を丁寧にまいてくれました。


そして、鎮圧作業(土と種の隙間をなくす)板の上に乗って、ジャンプしながら進みました。
働き者の子ばかり!結構体力使うよ

上から籾がら燻炭を播く。
手に持ちきれないほどのクンタンを持って
この後、また板の上に乗って鎮圧
みんな、めいっぱいの力で農作業を体験してくれました。
ありがとう!
俵おむすびを食べて
記念の一枚


ひえばた園の田んぼで、お米を囲んで

お米には神様が宿っているんだよ
 ぼくそれ、保育園の時にもう習ったよー            

お米作るの大変だね、大事に食べないとね


っていう親と子の会話なども。

春休みのよい思いでになるといいな
ひえばた園がきっかけをつくれる場になれば



イベントを思い出しながら
稲たちもこの子たちみたいに一生懸命、すくすくと育ってほしいなと
しみじみしていました。
ありがとう!未来の希望たち!!またいつでも来てね^ ^

おまけに・・・特大!農園の隅で、ひっそりと大きくなっていたカブトムシの幼虫
みんなにプレゼントしました。
子どもたちも退くほどに大きい!

私たちもどうしたらよいかわからないほど、この大きいのが
100匹以上いますので
欲しい人はどうぞお知らせください。


2016年1月29日金曜日

美味しさはどこから

こんにちは。

天日干しでお米を栽培し始めて三年が経ちました。「自然栽培」、「天日干し」や「はさがけ」のお米が美味しくなる理由をなんとか科学的な根拠のもと実証できないかと、機械で「食味値」を分析してみたり、直接の美味しさではないけど、天日干しの良さを証明するために「発芽率」の実験を今やってみているところです。
【一般的に天日干しが良いとされている理由】
・逆さまに稲を掛けるので、葉っぱや茎の養分が稲穂へ凝縮される(特に穂先の生命力は凄いです)
・機械乾燥とは違い、お天道様と風と空気力でゆっくり乾燥させるのでお米にやさしく、乾燥ムラも少ない。
などがあります。
はさげけの作業風景


 だいぶ前のことになるのですが、収穫期にある方が取材に来てくださりました。出来上がってきた原稿を読むと食味値や発芽率の「見える美味しさ」ではなく「見えない美味しさ」に着眼されて感動しました。時間が経ってしまいましたが、皆さんにも紹介したいと思います。

以下記事引用
 先日、山間部で 稲のはさ掛けをしている親子に出会った。30~40年前は はさ掛けは当たり前の風景だったが、今日では 9割以上の農家さんが 刈取りと脱穀を一度にできるコンバインで収穫し、その後 乾燥機に入れ、短時間で 強制的に乾燥させる。
 全国のほとんどのお米は熱風乾燥なのだが、近年、価格が多少高くても 美味しい天日干しのお米をもとめる人が 増えていると聞く。確かに天日干しのお米は美味しい。それは、昔から失敗を重ねながら、長い年月をかけて米作りに生涯を懸けてきた人達のかけがいのない貴重な経験値のお陰なのである。光と風と湿度を考えながら日々観察し、己の全ての人生を気候に合わせたことが 今日の天日干しの極上の美味しさに結びついたのである。
 はさ掛けの父子は、秋晴れの空の下、梯子(はしご)の上にいる父に向って声を掛け、刈り取った稲束を投げている。父親はそれを受け取ると稲束をパッと2つに分け、はさに掛ける。
農業は辛い労働であるが、父子のかけ声が 豊かな山間部に響き、穏やかな陽射しと共に 実り豊かな収穫と、暖かな幸福に満ち溢れた情景がそこにあった。何気なく見えるこれらの仕事もまた 天日干しの より良い美味しさに加わっていくのであろう。
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天日干しはいうまでもなく、もの凄く手間がかかります。現代の効率化、機械化された農業からみると逆行することだと思います。そんな「はさがけ」をどうしてやるかというと、収穫の喜びをダイレクトに味わい、稲の生命を近くで感じることができるからです。真っ青な秋空の下、初めてはさに稲をかける作業をしたとき感じた「自然との一体感」みたいな感覚は、これまでの人生で感じた五感の中でもかなり衝撃的なものでした。はさに掛かった稲穂は私の乏しい語彙力では表現できないほど美しく、命の力強さを感じました。
はさを作り、そこに稲を掛ける。その風景は里山に馴染み、ここで生まれ育ったことを初めて誇りに感じました。里で農業を営むことをホジティブに捉えはじめたのもこのときだったかと思います。自然の力で乾燥させる行為は、自然と作物の関係から見れば自然なことであると直感でわかります。

その感覚を信じて、そしてより確かなものにしたい

もっと多くの人と共有したい、伝えたい

そんなことを願い自然栽培とはさがけのお米づくりを来年もやったるぞ!!とボヤいてみた本日のブログでした。
妻と父と自分
HP http://www.hiebata.farm/
オンラインショップ http://shop.hiebata.farm/

2016年1月25日月曜日

雪上フェラーリ乗りこなす。

どうもこんにちは。
雪がふらない、雪がふらないと言い続けてはや一か月。
全国的な寒波で、富山にもようやくドカッと雪が積もりました!!
ようやくこれで、冬が来たと実感。
今年で30になりますが、ここまで雪が降らなかったのは経験したことがなかったし、ここまで暖かい冬も珍しい。
これだけ雪が降らないと、田んぼへの影響があるのか、ないのかわかりませんが、とにかく、今日は目の前のビニールハウスが潰れないために!!

雪かきです。

ハウスの肩下ちかくまで積もっているので大変!

赤いボディがきらりと光る、雪上のフェラーリ!?「ママさんダンプ!」

ママさんダンプとは雪国では一人一台・・・は言い過ぎですが、雪かきはスコップよりママさんダンプが活躍します。
去年、子供の頃から愛用していた20年もののアルミ製ママさんダンプがご臨終しまして、
新しくホームセンターで安物のママさんダンプを買ってきました。

まだまだ、相棒のダンプとはフィーリングが合いませんが、なんとか潰れる前に除雪完了。



午後には晴れ間が。積雪は約60センチくらいでしょうか。
雪が降って田んぼの様子も気になるので行ってみました!!
真っ白な新雪の棚田は美しい!!幻想的な景色が広がります。

何もない田んぼへ斜面を駆け下りて飛び込んでみました。
斜面を駆け下りるなんていう危険なことは、雪のないときはまず出来ません!!
少し女の子走りになってます。笑


やっぱりこれやりたくなりました。笑

「HIEBATA(ひえばた)」と雪上文字書いてみました。


普段は草刈りで憎き田んぼの斜面ですが、今日は最高の遊び場です!!
さきほど、ハウス除雪で「どこがフェラーリやねん!!」と思ったあなたっ!!

この疾走感!これはまさしく雪上フェラーリでしょ!!!!

フェラーリを乗りこなす

生かすも殺すも自分次第。里山にはこんな遊び場たくさんあります。
子供のころはよくこうやって遊んだものです。それが、いつの間にか、スキー、スノボ抱えてゲレンデに行くようになり、身近にファーストトラック味わえるところがあるのに見逃しているのです。

ゲレンデに飽きたそこのあなた!!運動不足のそこのあなた!!
ひえばたけの田んぼへいつでも来てください!!富山の方は出来ればMYママさんダンプ持参で。

いつでも勝負挑みます!!
マイダンプとドヤッ!






















2016年1月13日水曜日

干支大活躍

またしてもサルにやられました!!

年の瀬に収穫して軒下に吊る下げていた黒豆がサルの餌食となりました。

もうそろそろ脱穀しないとと思いつつ、そのままにしていましたが、奴らはその間に目を光らせていたのですね・・・

「もうそろそろ」そう思った頃にいつも奴らはやってくる!

トマトは赤く色づいてあと2、3日というところで食べられます。スイカも同じ。じゃがいもは、地面から芽が出たらもう毎日が「サル警報」です。

今年はご存じのとおり申年です。自分の中では農家になってからずっと毎年「申年」です。いい加減、申年は飽きました。申との戦いは続くのであります。

突然ですが、農家が選ぶ干支ランキング~パチパチ♪

★ベストランキング★

一位・・・丑(ウシ)

→ぶっちぎりの一位!!昔から家畜として農家に欠かせません。田畑を耕し、肉となり糞までも肥料として利用されます。

二位・・・午(ウマ)

→ウシと同じく家畜として大活躍。昔は農耕馬として農家には馬屋があり一緒に生活してました。

三位・・・未(ヒツジ)

→ふわふわの羊毛は暖かい洋服になります。ラム肉もおいしいよ◎

↓ワーストランキング↓

一位・・・申(さる)

→説明不要。賢くて、俊敏性も抜群。手の施しようがありません。

二位・・・亥(いのしし)

→近年日本中で大発生して農作物を荒らしています。でも肉はおいしいです!

二位・・・子(ネズミ)

→昔から農家を悩ませてきました。畑だけでなく納屋にも住み着き悪さをします。

来年は酉(とり)年か~~びみょうです!!笑

2016年1月12日火曜日

写真を学ぶ

こんにちは!ひえばた園の嫁ふみえです。
3連休後、皆様どのようにお過ごしですか?

私は先日、写真を学びに行ってきました。
ひえばた園の魅力をブログやフェイスブックなどで伝えるとき、
言葉もそうだけど「写真」ってすごい力を持っているなと思ったから
カメラをサラリーマン時代にボーナスで奮発して買ったものの
使いこなせていないな、と思っていたから
そして、素直にきれいな写真を撮りたいな
と思っていたから
常々習いたいなと思っていたのです。
徳光部長(富山女子カメラ部、部長)と一緒に
富山の街で魅力を写真におさめるという課題をもらい
2人1組で2枚1組の作品を作る授業でした。
部長を独り占めして写真を学ぶということも貴重だし、
テラウチマサトさんにも講評をいただけました。
アメイジングトヤマな一日でした。
手法を一つ学び笑顔の筆者

伝わる写真とは?
何を伝えたいか
心を揺さぶる写真とは
心動かす写真とは
・・・と考えて考えて時間をかけて
一瞬を切り取る作業
私たちは「人の入った富山らしい風景」を撮りに行ったので
とてもレベルの高い学びになり
全身のパワーが必要でした

表情を引き出す
その人らしさを引き出す
写真を見た誰かの想像を掻き立てる

一枚の写真の中で
絵でも物でもデザインでも作品はそれから何かを相手に表現しますが
一刻一刻変わる表情や時の流れを落とし込む写真家はものすごい仕事だなと思いました

いい顔だ!
何よりも徳光先生やテラウチ先生から
写真とは、という本質を教えてもらい、そのことに心が震えました。

きれいな、上手な写真を技術で目指す
人よりも良いものを目指す
いいね~!ってほめてもらいたいから

私は構図とか、バランスとか、明るさとかピントとか
そんなことが関係して良い作品ができるのかと思っていました

それでは行き詰まる時がくる
そうではなかったのです
実際にそうだなって思いました
どこにでもある写真を撮ってもつまらない

見た人に何かわくわく感や懐かしさ、緊張感、ドキドキ感、・・・を伝える写真が良いのだと
記憶に残る写真を撮ることが大切だと

技術ではない
その時どきでうまく撮れなかったな、これは良く撮れたなって
一喜一憂しなくていいんだと

何の箱かわかる?
自分が3票持っていて、いいなと感じた写真に投票する
形式だったんだけど、
あの中で一番私と先生の作品が良かったな
ココだけの話。笑

そして、写真だけでなく写真で出会ったお店の店主の食への真摯さに
私は心動かされました。

木で作られたケース
四国のおばあちゃんが作っているとのこと
全国で一軒だけ
国産の木
担い手がいないからおばあちゃんがこの仕事をしなくなってしまうと
ケースを作る人がいなくなってしまうらしい
ひとつづつ、手作業
発砲スチロールのケースには絶対入れたくない
という親父さんから代々このケースだという

こんな話を聞くと、誰か継いでくれる人がいたらなぁ
良い仕事なのに
と残念になる

他にもいろんな話をいっぱい聞けました。
県内出身だけど、仕事中は大阪弁がぬけない話とか
あんこの窯の話。親子の話。添加物の話。

書きたいけど長くなりそうなので今日はここで。

お読みくださりありがとうございました。

美味しかったよ☆




2016年1月10日日曜日

ハレの餅つき

こんにちは、
今日は、D&DEPARTMENT TOYAMAさんにて餅つきをやらせていただきました。

餅つきといえば、年末に臼と杵で家族、親戚が集まってよくやった行事だと思います。最近は、人は集まらないし、家庭用の餅つきマシーンの普及と共に『よいしょ!よいしょ!』の掛け声もほとんど聞かなくなりましたね。丸い臼と杵を囲んで、かけ声と共にペッタン、ペッタン。あの一体感は日本ならではの伝統文化です。

そんな臼と杵の餅つき、子供の頃に何度か経験しただけでほぼ初心者の私ですが、今回D&DEPARTMENT TOYAMAさんで自然栽培の新大正餅米を使ってやらせていただきました。〔さすがにぶっつけ本番は不安だったので前日に練習しましたが…笑〕

お餅の具材は研修先だった古巣の土遊野さんのお野菜達でした♫そして、餅つきの指導アドバイザーは、尊敬する土遊野、橋本のお母さん。餅をついて30年の大先輩農家がおられるので安心です。


餅つきが始まるとあっという間に人だかりの大盛況!!恐らく大和人の本能でしょう。餅つきを感じとる五感はさすがです。
『よいしょ!よいしょ!』のかけ声と共に、ロックフェス並みの高揚感と一体感が会場を包みます!

やばいっす!餅つき!!
PETTAN IN JAPAN FESTIVAL'16(ペッタン イン ジャパンフェス)

餅つきは、古来よりハレの日【非日常、特に神道の祭事など】に行われる習慣がありました。そういった意味で、今日はd&dさんの年初めを祝うハレの日、非日常の餅つきだったわけですが、これはもう少し頻度を上げて日本中でやるべきやと思いました。

【そこそこハレの日】というカテゴリーで。笑  

家族、身近な大切な人の祝い事で、赤飯も良いけど、丸い臼と杵を囲んでみんなでお祝いの餅つきもあっても良いんじゃないでしょうか☆丸いものを囲むってだけで縁起も良いですしね。

『おーい、ばぁちゃん退院したから快気祝いに餅つきやるぞ〜!みんな集まれ〜』みたいな感じの餅つきもいいですね。
餅つきの素晴らしさ再発見の日でした。D&DEPARTMENTさんありがとうございました!

【販売情報】
D&DEPARTMENT TOYAMAさんでは、ひえばた園の自然栽培米 富の環の3合10合サイズがショップの方でご購入いただけます。お手軽お試しサイズですのでどうぞお試しくださいませ。



2016年1月8日金曜日

ぶどうは語る

こんにちは
当農園を見学された記者さんから
「アメリカ在住の甥っ子が自然農でブドウの栽培、ワインの生産を始めました。里帰りしていて富山にいます。是非、伺いたい」との連絡が。

もう、一発で事態が呑み込めません。笑 記者さんは日本人、その甥っ子となると普通は日本人、アメリカ在住で、ブドウにワインとなると頭の中では変な想像が膨らみます。笑 

不安と緊張の中、お出迎えでスムーズにあいさつを交換できてひとまず安堵。
左:順一さん 右:記者の香さん
順一さんは、8歳より渡米、アメリカの大学で物理学を学ばれ、ワインが好きだったことから醸造学をまた大学で専攻され、昨年ぶどう農家としてスタートを切られたそうです。歳も私と近いことで直ぐに打ち解けて和やかな時間でした。
自然農でブドウを栽培することへの苦悩、フランスでの産地、品種、栽培方法など様々な規制、世界のワイン事情、そして、アメリカでのオーガニック、自然農に対する市場の反応・認証制度など貴重な生の話をたくさん話してくださいました。

順一さんは静かな語り口調ですが、心の底で燃える情熱はグイグイ系!!このお方の前世はブドウかワインのどちらかだ!

私は世界的にも珍しい魚津の地形と水環境を日本代表で説明しました
順一さんの言葉で心にのこったこと
「ぶどうは、自身のみで酒になります。ワインになるための糖分、酸味、香りなどすべての条件が揃っている唯一の作物なのです」
私たちが知っている、お酒の原料となる麦や米は放っておいても酒にはなりません。しかし、ぶどうは、酵母が自身の糖分をアルコールに変えます。そして、ここからが大事で、糖分だけではただアルコールを生むだけで、酸味や香り、その他の雑味など全て揃ってバランスの良いお酒、すなわちワインとなるのです。

これは、目から鱗でした。

年末年始に浴びるほど飲んだワインにこんなストーリーがあったとは!ナンテコッタ。そして、ワインは自身100%のお酒なので、品種や栽培方法だけでなく、その土地の風土、生産者の想いがダイレクトに味に現れるそうです。なので、順一さんの情熱を聞いているだけでアメリカ産ではなく「順一産(さん)」のワインになるのだと思います。
ひえばたのお米も品種や栽培方法などを超えて、作り手の想いとその土地の風土のストーリーが大切なことだと思っています。ひえばた米≒ワインの精神。まさか、ワインと米がつながるとは思いもしませんでした。
国境を越えて遠いアメリカにも農家仲間ができて嬉しいのなんのって。
順一さんの初めてできるワインが楽しみです♪









2016年1月7日木曜日

2016年 新年あけましておめでとうございます!!

新年明けましておめでとうございます。

マイペースな新年のご挨拶になりましたことお詫び申し上げます。

雪が降りません。
暖冬、暖冬といってますが、大げさでもなんでもなく、この世に生を受けて以来最大の暖冬です。
例年ですと田んぼへ続く道は春まで雪に覆われ除雪もされないので、車も通ることができなくなるのですが、今年は雪ひとつありません!!

改めまして、暖冬と新年のご挨拶を申し上げます。

みなさま年越しはいかがお過ごしでしたか。
毎年年越しは、除夜の鐘をついて氏神様への年頭祈願。
ひえばた園は二つの集落で田んぼをやっているので、父とお寺で除夜の鐘→氏神様→氏神様が毎年恒例となっています。今年は結婚して新たな仲間が加わったので嫁さんと親父と夜な夜な三人で初詣に行ってきました。
総ケヤキ造りの集落のお宮さん

今年も見守りください氏神様。

快晴の元旦。立山連峰。

今年の元旦は快晴で立山連峰が最高に綺麗でしたよ!富山に生まれて良かった!一日中感動しっぱなしでした。

実に神々しい元旦となりました♪

弥陀ヶ原と立山


こんな天気の良い日は家でじっとしているのはもったいない!!!ってことで、今年挙式を挙げた雄山神社へ初詣がてらドライブへGGGGGOOOOO!!元旦デートってやつです。
雄山神社芦峅寺参道
激コミの大渋滞を抜けるとそこはもう神々やどるパワースポット。

ふみえちゃんは見事大吉でした
昨年は、目まぐるしく変化のあった年でした。農家になっての最初の一年半はほぼ、田畑との格闘でした。
でも、マルシェへの出店を機に、昨年は、たくさんの方と出会い、お話をして、考え、考えさせられ、たっくさん失敗もして、だけど少しの結果(変化)もついてきました。
中でも一番の変化といえば「結婚」です。こんなにも一人の人間と向き合ったのは初めてのことで、嬉しさ、悲しさ、笑い、喜怒哀楽を共にしてきました。ぶつかり合いも幾度とありました。妻とも向き合いましたが、こんなにも自分自身とも向き合ったこともなかったです。

そんな中わかったこと、自分達に足りなかったのは「伺うこころ」

昨年は、自分達自身の基礎的な安定感を養う時間、余裕すらない日々が続きました。田んぼの除草が間に合わず、もっと供給できるはずのお米が収穫できませんでした。周囲の方にも心配された(迷惑をかけた)こともあったかと思います。

自然、作物は四季のまま時間が流れ、待ってはくれません。種から芽を出せば、自然に身を任せて育みます。

作物や木々、温度、空気の状態を伺うこころ
自然だけでなく、人の気持ちと話に耳と心を伺うこころ

これが足りなかったのではないかと思います。

今はまだ、ひえばた園の歩みとしては始まったばかりです。ペースもつかめないし、常に四苦八苦しながら前に進んでいるところです。日々、ぐちゃぐちゃになっては、整理しての繰り返しです。まだまだ、時間がかかりそうです。けど、情熱の心は常に灯しています!!
今年も、こんなひえばた園ですが応援よろしくお願いします。