こんにちは!ひえばた園のふみえです。
旦那は汗だくになりながら、一日4回シャツを交換しながら農作業しています。
あまりにも暑い日中は作業しません。
早朝と暑さが弱まった時間から作業します。
ニュースでも繰り返されるように、もうこの暑さは命の危険
を感じます。高気圧が2つ、日本全体を覆っているそうです。
皆さまも屋外での作業されている方は、本当に災害レベルの暑さなので
無理をしないでください。
前回はお米の美味しさはどこから?という内容で書きましたが
今日は、古米はなぜ味が落ちるのかという疑問にお答えしようと思います。
まず、新米の定義
「JAS法で新米表示出来るのは、収穫年内に精米・包装された白米」※1
と決まっています。収穫するのが10月か11月だから、年内って、、、短いわね!!!
それ以外は古米と呼ばれるなんて・・・厳しい世界だね。
そして、多くの人には、古米には良いイメージがない。
ネーミングが良くない。うちは、古米は売らない。
低温管理した熟成米として売ります。
話がそれましたが、
佐々木康弘氏は
『古米は新米に比べ、
①ご飯が固く粘りが少ない、
②ご飯の光沢や白度が低い、
③古米臭がある、
④水分が低くご飯にすると新米より膨れ、「炊き増え(容量が増える)」する、
などの傾向がある。古古米ではさらにその傾向が増す。低温倉庫が普及して新米と古米の品質差は大幅に
少なくなったものの、低温貯蔵でも緩慢であるが品質低下が進む。』
本当に古米になってしまったお米は
食べたくなくなってしまいますね。
一方で古米を好まれる世界もあるそうです。
『古米は「炊き増え」するので、東南アジアや南アジアでは好まれ・・・』
『寿司飯では、古米のほうが酢の効きが良いとして好まれる・・・』
そこで、しつこいですが当園ではモミ保存をして
新米の時に全部玄米の状態にしてしまわないで
劣化する梅雨時期頃の前にモミ摺りをして冷蔵保存しています。
そうすることで古米にせずに熟成させたお米にしています。
前回、お米の味を左右している原因に
お米の「脂」が関係していると書きました。
そしたら、味が落ちるというのも「脂」が関係している。
脂が古くなると臭いがしてくる。
その脂が具体的にどういう状態になるのか書いてありました。
『古米臭の生成には脂質が関連している。搗精や高温処理などによる物理的損傷、
貯蔵中の酵素分解などの生物的損傷などによって、脂質がリパーゼなどの酵素の働きで
グリセリンと遊離脂肪酸とに分解される。この遊離脂肪酸がリポキシゲナーゼ、ヒドロペルオキシドリアーゼ
による酸化分解を経て、古米臭の原因となる臭気成分ヘキサナールやペンタナールなどになる。』
搗精ー玄米をついて白くすること
専門的な話ですね、化学ですね、食事は化学とよく言われますが
理解が深まると面白いです。
なので、この物理的損傷をさせないよう、酵素分解させないようにすると
一般的に古米と言われているお米になりにくい。
とわかります。
また、古米臭を軽減させる方法も書いてありましたよ!
『古米臭の軽減には、卵白粉末、硫酸アンモニウム、玉ねぎ乾燥粉末、
ニンニク乾燥粉末の単独あるいは両方、香り米、東南アジア料理で味付けに用いられている
ニオイタコノキ葉を添加して炊飯すると効果がある。」
「また、古米は再搗精して炊飯すると、古米臭の低減と食味改善が図れる。」
古米臭軽減粉末、商品にしたらみなさん、欲しいですか?
添加して炊くと、どんな味なんでしょうか、どれくらいの量で効果あるのだろう。
疑問が出てきますが、実験してみないとわかりませんね。
ということで、当園は全力で古米化を防いでいきたいと思います。
お米是非食べてください~
こちらからご注文できます どうぞ!
では、
皆さまにお米に興味をもってもらい、少しでも食べてもらえるよう、
今後もお米のことを深く掘り下げ
ちょっとずつ、ご紹介していきます。
引用文献 ポストハーベスト技術で活かす お米の力 美味しさ、健康機能性、米ぬか、籾がら 佐々木康弘 2016年 農山漁村文化協会
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