全国のひえばた園ファンの皆さまこんにちは!
園主の熱中症対策には
水+レモン水+塩少しを
持ち歩いています!
さて、前回は夏のお米は新米よりもコクや深みを持っている。と主観を書きました。
今回は、なぜ人は熟したお米を美味しいと感じるのか?
という答えになるような研究がされていたのでご紹介します。
農家のバイブル「現代農業」米の力!無限大版です。
(持ち歩くのでボロボロです。)
その中のトピックス
「完熟させると、「脂」がのる!?」堀野俊郎先生
の記事からお伝えします。
熟されたお米の美味しさは「脂」にあるということなのです。
先生はもち米、低アミロース米、うるち米、酒米など20品種ほどの
玄米の横断面の「脂」を染める実験をされました。
研究結果は、、、
『ヌカ層の脂は鮮やかなオレンジ色に染まりました。~中略~
食味があまりよろしくないとされているアキヒカリ、ニホンマサリでは染まり方が弱く、
おいしいお米の代表格のコシヒカリは中心まで濃く染まったので、
コシヒカリには、もともと「脂」を貯えやすい性質があるのだなと思いました。』とされています。
コシヒカリは熟成米に向いている。ということですね。
また、米に脂が乗る条件としての先生のお考えは、
『動物は、秋の実りを腹いっぱい食べ、皮下に「脂」を貯えて厳しい冬に備えるといいます。~中略~
秋に実りを迎える稲の種子もたぶん同様で、朝夕の涼しさが増すほどに「脂の貯え」が進むのではないでしょうか。
稲が鮮やかな黄金色に熟れ、玄米は完熟して明るい透明感のあるアメ色に仕上がると
「脂」はよくのっているようです。』ということでした。
植物も動物も脂を貯える。
改めて、お米も動物も一緒なんだ!という理解が深まりました。
人間も?そう言われてみたらそうですね、冬に備えて食欲が出ますもんね
(保健師の私の意見を言わせてもらうと、脂は不必要に貯えないで頂きたいです。活動量以上の食事量は控えてくださいね!)
そして、ひえばた園の周りの農家さんが刈り取りはじめるのは青い稲穂の時ですが、
私たちは熟れてからのお米を刈り取っています。(刈り取り:11月くらいまで)
稲穂は黄金色。玄米はアメ色!
言葉を見るだけで美味しそう!
そして、先生は新米よりも年が明けた時期のお米が美味しいと聞くとおっしゃっております。
『私自身も春三月~四月頃の米が一番おいしいと感じています。ジワッとした食感とともに、
口いっぱいに広がるおいしさは格別です。』
先生、味覚も感性も優れておられるのですね。
その理由もお書きです。
『三~四月といえば、自然界では、冬を越した種モミがそろそろ発芽の準備にかかる頃です。
発芽を抑えてきた化学物質は役割を終えて姿を消し、貯めこんだ「固い脂」も融かされて
軟らかくなる頃です。こうした発芽前の内部変化を、
人間は「熟成しておいしさが増した」とかんじるのではないでしょうか』
と締めくくっておられます。
後に農家へ美味しいお米を作るには、とアドバイスが載っています。
脂の変化が美味しさにつながるのですね。
科学的・自然的に裏付けると納得しますね!
お米は新米の時期はフューチャーされるのですが、
知られざるお米の魅力は熟成米にあるということですね。
ワインみたいに熟成具合で価値が出てくると良いですね。
まず、この熟成米の魅力を知って頂きたい!
私たちも冬の農閑期にマルシェに出店することが多いです。
冬に今からの時期のお米のほうがお米本来の美味しさが味わえますよ。
と説明するとみなさん知らなかった!と驚かれます。
夏のお米、新米時から中間地点に来たお米。これからどんどん美味しくなっていきます。
その味の違いを楽しむのもお米通のひとつの楽しみではないでしょうか…
「古米はなぜ味が落ちるのか」という疑問も出てきます。
これについてはまたブログ書きます!
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ひえばた園のお米
熟成されたお米を食べたい!という方
美味しい時期とされている翌年の田んぼが始まる時期は
例年、品薄状態となります。
今ご連絡いただければ、まだお取りおき間に合います。
「◯月に◯kg品種◯◯が欲しい」とご連絡ください。
または、こちらのサイトからご注文ください
http://shop.hiebata.farm/
では、素晴らしきお米のパワーを皆さまにお届けするために今日も田んぼで汗流させてもらいます!!!
引用文献:現代農業 11月号 農山漁村文化協会 2016年11月1日発行